和傘、蛇の目傘、番傘。それぞれどう違うの?違いを解説。

日常

和傘。

蛇の目(じゃのめ)傘。

番傘。

 

日本古来の傘には色んな名前がついていますよね。

でも、それぞれどう違うの?

呼び名が違うだけでみんな同じじゃないの?

 

と思ってる方もいると思います。

今回は、そんな方に向けて、和傘や蛇の目傘、番傘の違いを分かりやすく解説しますね。

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1.そもそも和傘とは?

そもそも、和傘とは竹を主材料として、軸と骨に和紙を張った傘のことです。

そしてその和紙に食物油を染み込ませた傘なのです。

 

この油が水を弾く雨具の役割をするので、雨や雪に対応できます。

油を染み込ませることで、和紙は透明度を増し、内側からはより明るく光が透けるそうです。

 

 


 

和傘が広く民衆に伝わったのは江戸時代中期以降と言われてます。

江戸時代の美人画には様々な柄の和傘が描かれてますから、当時からすでにお洒落の一部だったんですね。

 

そして、そんな和傘の一種が、蛇の目傘番傘なんです。

まとめて和傘なのですよ。

 

次の項目ではさらに詳しく、蛇の目傘と番傘がそれぞれどう違うのかを説明しますね。

 

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2.蛇の目傘とは?

 

「あめあめ ふれふれ かあさんが

 じゃのめで おむかい うれしいな」

 

の童謡にでてくる『じゃのめ』とは蛇の目傘の事なんですよ。

 

蛇の目傘の名前の由来は、丸い目の模様がヘビの目の様に見えるから蛇の目傘と言われる様になりました。

言われてみれば、真ん丸な円がヘビの目に見えなくもありません。

 

 

 

ちなみに、古来から大きな丸の模様は『蛇の目(じゃのめ)』と呼ばれています。

 

蛇の目は日本の古くからの模様であり、神の使いの蛇の目をかたどったことから、魔除けの意味も込められてきました。

 

【蛇の目傘の特徴】

そんな蛇の目傘には、次のような特徴があります。

 

骨組みが細く、持ち手の部分が木製、黒漆仕上げ。

・持つ部分には本藤が巻かれてる

・内側の小骨部分にはデザイン性のある華やかな装飾

 

蛇の目傘は、江戸時代に歌舞伎の小道具として使われた事をきっかけに、流行しました。

また雨傘としても、とてもポピュラーです。

 

現代では、蛇の目の模様以外にもデザインが豊富で、インテリア等にも用いられることもあります。

 

軽くて柄も豊富、という特徴があるので、女性に好まれる傾向があります。


 

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3.番傘とは?

 

そしてお次は番傘です。

番傘の名前の由来は、昔、傘に屋号や家紋等を書いたり、番号を振って持ち主がわかるようにしたことだといわれています。

 

【番傘の特徴】

そんな番傘の特徴としては、次の点が挙げられます。

 

・骨組みが太くしっかりとした重厚感ある作り

・持ち手が太い竹

・無地の和紙で、内側の小骨は装飾もなくシンプルな作り

 

蛇の目傘が女性向きならば、番傘は男性向きと一般的には言われています。

 

力士がさしてる和傘はこの番傘が多いようです。

また、番傘は、見た目が末広がりとなり縁起がいいことから、祝い事にも使用されてますよ。

 

披露宴の入場の際に、新郎が番傘をさして新婦と入場するシーンをご覧になったことありませんか?

 

番傘をさす二人の姿は更に素敵ですよね。

番傘には「降り注ぐ困難から守ります」という意味もあるそうです。

二人の門出にふさわしい和傘ですよね。

 


 

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4.まとめ

和傘は日本の伝統です。

蛇の目傘や番傘、それぞれに素晴らしい魅力があるのです。

 

いつの日か、和紙にあたる雨音を聞き、さす人だけが味わえる内側の美の空間を体感したいものですね。

雨の日がより楽しくなりそうです。

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