カルピスといえば日本では知らない人がいないくらい有名な飲みもの。
1919年に日本初の乳酸菌飲料として発売されて以来、100年ものあいだ愛され続けています。
『カルピス』という名前は、
からとったもの。
命名には有名な音楽家や、サンスクリット語の権威にも意見を求めたそうです。
参考 https://withnews.jp/amp/article/f0170203001qq000000000000000W00o10101qq000014631A
ところがカルピスは海外では「カルピス」ではなく、別名で売られています。
商品にとって名前は顔。
改名に至る背景には何があったのでしょうか。
海の向こうで名前を変えた日本製品たち。
その謎に迫りますっ!
カルピスは英語だとヤバい表現?
「カルピス」。
日本語だとなんの違和感もありませんが、英語圏の人が聞くと、
“cow piss”
に聞こえます。
これ、意味わかりますか?
なんと、「牛の尿」という意味なんです!
これはさすがにやばいですよね。
あの甘ずっぱい青春の味。
スッキリ爽やかで透明感のあるおいしさ!
このイメージとはほど遠い…
それどころか想像するだけで嫌悪感を持ってしまうレベル。
ホットだとさらにやばい…。
商品イメージというのは一度定着してしまうとなかなか変えられず、払拭するのは至難のわざ。
世界進出するにあたって「牛の尿」のイメージが先走らないように、改名せざるを得なかったのは察しがつきますね。
カルピスは海外ではどんな名前で売られてる?
引用
https://www.instagram.com/p/BnT9zRzAk5Q/?utm_source=ig_web_copy_link
そんなこんなで、海外のカルピスに付けられた新しい名前は、“CALPICO” (カルピコ)。
語尾を変えるとちょっとポップな響きが増しますね!
これなら人気も出そう。
カルピスは現在、北米やアジアなど世界30か国以上で販売されています。
「カルピコ」の名前で売られているのは北米、イギリス、インドネシアなど英語圏の国が中心。
海外で商品名を変えた日本製品たち
さて、カルピスの他にも海外で名前を変えた日本の商品はたくさんあります。
その一部をご紹介しましょう。
ポッキー POCKY
英語で“pox”という単語は「水ぶくれ」や「あばた」という意味。
「POCKY」が“pox”の響きに似ていることから、変更させられたそう。
もともとは「ポッキン!」という響きがそのまま商品名についたのが「ポッキー」の名前の由来。
参考URL https://www.glico.com/jp/customer/qa/2785/
音の小気味よさを表すオノマトペは、海外では通じなかったようですね。
ちなみにポッキーはヨーロッパでは“MIKADO”に改名されています。
MIKADOとは、重なった棒を崩さないようにそ〜っと取っていき点数を競うゲーム。
この棒がポッキーの形に似ていることから命名されたようです。
また、MIKADOは小さな木箱に収まるので持ち運びに便利で、外出先やパーティーでも楽しめます。
まさにポッキーのイメージにピッタリですね!
コロン Collon
出典 https://www.glico.com/jp/product/snack_biscuit/collon/21393/
コロンコロンとした可愛らしさを表現したお菓子、コロン。
この名前ですが、実は“colon”は英語で「大腸」…。
「ん?大腸をブツ切りにしてあるの??」
と疑ってしまいそうになりますね。
ちなみにコロンはこのままの名前で海外でも売られています。
天空の城ラピュタ
宮崎アニメの代表作、「天空の城ラピュタ」の洋題は“Castle in the Sky” (天空の城)。
あれ⁇
「ラピュタ」の名前がすっぽり抜けていますが、なぜでしょうか?
実は、スペイン語で“La puta”とは「夜の女」という意味なんです。
子供も楽しめるアニメには似つかわしくありませんよね。
スペイン語人口は中国語、英語に次ぐ世界3位ですので、“LAPUTA”がタイトルから外されたのも納得がいきます。
おもひでぽろぽろ
出典https://www.amazon.co.uk/Only-Yesterday-DVD-Isao-Takahata/dp/B01GFVPOWQ
宮崎アニメネタをもう一つ。
「おもひでぽろぽろ」の洋題は“Only Yesterday”。
「ほんの昨日のことのように思い出す」くらいの意味でしょうか。
「過去を回想して “ぽろぽろ” と思い出がよみがえる」というニュアンスとはちょっと違うような気もしますが…。
Honda FIT
出典https://jp.autoblog.com/2014/09/19/honda-jazz-fit-paris-official/
日本のスタンダードな小型車の代表格ともいえる「ホンダ フィット」。
コンパクトなのに室内が広く装備も充実しているので、2001年に登場して以来、安定した人気があります。
この「フィット」も、ヨーロッパでは“JAZZ”という名前が付けられています。
見た目は同じですが、ヨーロッパ都市部の交通環境に合わせて搭載するエンジンを変えているようです。
パリジェンヌにも親しまれそうなオシャレな名前ですね。
おわりに
いかがでしたか?
名前が変わると全く違う商品に見えてくるから不思議です。
「ポッキー」、「おもひでぽろぽろ」のところでも書きましたが、日本語のオノマトペは、深くて豊かな表現力を持っているなと、私も改めて実感しました。
名前は変わっても、日本の商品が外国で活躍しているのは嬉しいことですね!
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