03 アコギ弾き語りの練習方法(抑揚編)

目次

  1. 弾き語りの抑揚とは
  2. 演奏抑揚を出すための練習方法
  3. まとめ

この記事では、「01 アコギ弾き語りのコツ」という記事でふれた、
アコギ弾き語りの難しいポイントについて、引き続きご説明します。

1 弾き語りの抑揚とは

以前の記事で、「アコギ弾き語りは楽器数が少なく、淡白な演奏になりやすい」という記事を書きました。

今回は、その「淡白さ」、「単調さ」を克服するための方法についてふれます。

まず、淡白に聴こえる弾き語りの原因は、以下のものだと思います。

淡白に聴こえる弾き語りの特徴

  1. ギター演奏にメリハリがない
  2. ギター演奏に工夫がない
  3. 歌にメリハリがない

突然ですが、

みなさんは、ギター1本で弾き語りされている方の演奏を聴いて、その演奏に引き込まれたことがありますか。

私はひんぱんにあります笑

プロの方はもちろん、ステージに立つアマチュアの方にも、独自の世界観を持っていて、観客を引き込む演奏をされる方がおられます。

「観客を引き込む」演奏というのは、単純に上手い下手だけでは語れない部分があり、

ギター1本での弾き語りには、演奏する人の個性が特に出てくると感じています。

少し話がそれましたが、

そういったお客さんを引きつける演奏には、

‘単に演奏しているだけ’では到達することができません。

「この曲をどんな風に演奏しようか」

という、その曲の演奏への自分なりの考えを持つことで、抑揚が生まれ、

お客さんを引きつける演奏ができるようになります。

少し抽象的な話になっているかもですね。

抑揚のある演奏をするための具体的な方法については、この次の項目でご説明したいと思います。

2 抑揚を出すための練習方法

弾き語りに抑揚をつけて演奏するには、曲や演奏に感情を込めることが大切です。

しかし、

「感情を込める」といっても、具体的に何をすればいいか迷ってしまいますよね。

抑揚のある演奏をするための具体的な練習方法を以下でご説明したいと思います。

抑揚をつける練習方法

  1. 演奏曲を分析して、パート分け。そのパートに合うように演奏する。
  2. 静かなところ、盛り上がるところの差は、大げさなくらいつけられるようにする。

1は、その曲をどう演奏するか計画を立てるようなイメージですね。

例えばカバー曲を演奏する場合だと、イントロ、アウトロまですべてギター1本で弾くことになります。

常に全力ストロークで弾いても単調になってしまいますので、例えばこのように曲をパート分けします。

曲の演奏プラン例

出だしは静かに、後半にかけて盛り上げたい場合

1番イントロ、Aメロ

…アルペジオ

1番Bメロ

…ブリッジミュート

サビに向けて徐々に力強く

1番サビ

…ストローク

音数少ないストロークタイプ

2番Aメロ

…白玉ストローク

(各小節にワンストロークだけ)

2番Bメロ

…ストローク

2番サビ

…ストローク

音数を増やし、力強く

Cメロ

…アルペジオ

とても優しく

ラストのサビへつながるように、

少しずつ強く

3番サビ

…ストローク

全開に弾いていく

アウトロ

…そのままストロークで走り抜ける

もしくはアルペジオで静かに着地

具体的にどの曲、というわけではありませんが、私自身非常によく使うパターンですね。

曲の雰囲気にあわせて、原曲ではストロークだけど、弾き語りではアルペジオに切り替えたりもします。

また、歌に関しても、このギターの「盛り上がり具合」を基準にして、優しく歌うところ、力強く歌うところを決めていきます。

また、抑揚をつけるために大切なのが、振れ幅はとにかく大きく

ということです。

自分の演奏を録音して聴いてみるとわかるのですが、振れ幅をかなり大げさに演奏しても、聴いてみると

「案外普通だな、ほんとに抑揚つけたっけ」

となると思います。

私見ですが、その理由は、プロの方の演奏を聴き慣れているからではないかと思います。

実は「普通」は、普通ではなく努力しないとたどり着けないような感じでしょうか。

静かに演奏したいときには、思いっきり静かに、優しく、盛り上げたいところは思いきり、演奏するようにしましょう。

3 まとめ

抑揚を出すための方法

□一曲の中でパート分けをする
「静かなパート」、「盛り上がるパート」、「その中間のパート」等に分ける。
□各パートの差は明確に
盛り上がるところとそうでないところの差は、「これでもか!」というくらいつけましょう。

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