この記事では、ミドルボイスが出せるようになってきたけど、曲の中でどう使ったらいいか分からない!
という方に向けて、習得したミドルボイスの使い方をご説明しようと思います。
1 ミドルボイスはどう使えばいい?
ミドルボイスを曲の中で使う方法には、次の2パターンの方法があります。
1つが、一曲まるまるをミドルボイスだけで歌う方法、
もう1つが、一曲をミドルボイスとチェストボイスとで使い分けて歌う方法です。
次の項目で、それぞれの使い方の特徴をご説明します。
①すべてミドルボイスで歌う方法
これは、曲を一曲まるまる、ミドルボイスボイスで歌う方法のことです。
逆にいうと、チェストボイス(地声)を全く使わない声、ということになります。
この方法で歌うメリットとデメリットには、次のようなものがあります。
ミドルボイスだけで歌うメリットとデメリット
☆メリット
・声の換声点がほとんどない。
→地声とミドルボイスとの境目が生じないので、地声とミドルボイスの声質の差や、声のスムーズな切り替えを気にする必要がありません。
★デメリット
低音ミドルボイスを習得する必要がある。
→低音部分をミドルボイスで歌うためには、高音部分をミドルボイスで歌うよりも一般的に技術が必要とされます。
上に書いたメリットについてですが、
一曲まるまるをミドルボイスで歌うことができると、
音域について何も気を払うことなく歌うことができます。
ただし、低音部分のミドルボイスの習得が必要になってきます。
低音部分のミドルボイスは、
地声筋(TA筋)より裏声筋(CT筋)を活用する比率が高いので、
高音部分のミドルボイスよりも出しにくく、音量が出ないことが多いです。
なので、一曲をずっとミドルボイスで歌うためには、低音部分でもミドルボイスが安定して出せるように練習する必要があります。
②地声とミドルボイスを使い分けて歌う方法
もう1つのミドルボイスの使い方は、チェストボイス(地声)とミドルボイスとを使い分ける方法です。
この方法で歌うメリットとデメリットは、以下のとおりです。
地声とミドルボイスを使い分ける方法のメリット、デメリット
☆メリット
・歌う感覚をあまり変えなくて済む。
→声が出しにくい音域に入ったらミドルボイスに切り替えることで、いつもの歌う感覚とそこまで変わらない感覚で歌うことが可能です。
・個性の出やすい「地声」を活用できる
→ミドルボイスよりも地声の方が、その人の個性を反映した声になりやすいです。
ミドルボイスは似たり寄ったりの声になることも多いので、地声を活用することで、歌に個性を出しやすくなります。
★デメリット
地声と裏声との換声点
→どのあたりの音からミドルボイスを使うか考えないといけません。
また、地声とミドルボイスとの切り替えをスムーズにする必要があります。
地声とミドルボイスを使い分けて歌うことで、
いつもの歌い方+ミドルボイス
という感覚で歌うことが可能になります。
地声とミドルボイスとでは、同じ音程を出す時でも喉の感覚が全く違うので、
この方法により、
その違和感を最小限に抑えることができます。
ただし、地声とミドルボイスとを
行き来することになるので、
声の切り替えをスムーズにする必要が
あります。
2 まとめ
これまでのことをまとめると、次のようになります。
ミドルボイスの使い方
・全部ミドルボイス
→低いところもミドルボイスで歌えるよう練習が必要!
・高いとこだけミドルボイス
→地声とミドルボイスとの切り替えをスムーズにする練習が必要!
個人的には、全てミドルボイスで歌えるようになることが理想的だと思います。
その上で、
歌う曲にあった歌い方を選んでいくことをおすすめします。
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