粋ですねってつまりどういう意味?使われる場面を踏まえて解説

日常

夏のお祭りで浴衣姿や甚平姿の人を見ると、「やっぱり着物っていいなあ」と思います。
それと同時に、着物姿の人に対して「粋だねえ」という人を見ると、「粋ってなんだろう?」って思います。

ドレスを着た人には粋って言いませんよね。

何となくですが、日本人ならではの和装がよく似合っていて格好良く仕上がっている人に使われる言葉のような気がします。

あと、服装だけではなく、男らしい行動をした時にも「粋だねえ」という言葉が使われているかなと思うのですが、どうでしょう?
よく聞くけどよく分からない言葉、そんな「粋」について調べてみました。

 

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粋とは?

漢和辞典で「粋」という言葉の意味を調べてみると、以下のような意味が出てきました。

①混じりけがないこと
②質が良いこと
③あかぬけていること、もの分かりが良いこと

漢字の意味についての説明なので、これだけでは何のことか分かりません。

さらに詳しく調べてみると、粋とは意気のことであり、江戸の美意識の1種だという説明がありました。
格好良い、洗練されている、人情に通じている等の意味で広く使われているとも。
粋という言葉の解釈、説明は媒体によって色々違います。

 

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「粋だね」はどんな場面で使われる?

辞典で正確な答えが得られなかったので、使用例や実用的な場面から粋の意味を考えてみたいと思います。

 

『粋』の使用例

まず、先程の漢和辞典に掲載されていた粋の意味①~③について、どんな風に使われているかをご紹介します。

 

粋の意味は、

①混じりけがないこと
②質が良いこと
③あかぬけていること、もの分かりが良いこと

の3つでしたね。

 

まずは、粋の意味➀の『混じりけがないこと』。

「生粋(きっすい)の江戸っ子」という言い方があるように、それ以外のものは含まれない、余計なものが混じっていないという意味で使われていますね。

 

粋の意味②の『質が良いこと』。

使用例ですが、化粧品に「雪肌粋」という商品があるんですよね。
コンセプトは、雪のような美白な肌を作るという感じだと思うのですが、これは質が良いという意味で使われているのかな?と考えます。

質が良い、から、着物姿や浴衣姿の人に対して「粋だねえ」と声をかけることは、「(普段の服装と違って)あかぬてけいるね」という意味に解釈できるのだと思います。

また、ちょっと気の利いたプレゼントをもらった、行動をしてもらった時に「粋なことをするねえ」と言うことがあると思いますが、物分かりが良い=相手のことをよく考えて行動しているに通じるものがあります。

 

相手のことを良く分かった上での振る舞い、それが「粋なことをするねえ」と言われるということですね。

 

 

 

『粋』のもっと具体的な使用例

では、より『粋』の意味を正しく理解するために、粋という言葉が使われている場面を調べてみました。

①「粋だねNISSAN」

2017年、日産の新型キャラバンのCMで矢沢永吉さんが言ったキャッチコピーです。

CMで紹介されていた日産の最新技術に対して「粋」と言っています。

これは「凄い」「格好良い」と同義で、転じて物分かりが良い=顧客が欲しいものを理解したうえで商品を開発しているという意味にとれます。

矢沢さんが話すとただでさえも格好良いのですが、あえて「粋」という言葉と使うことですごいだけじゃないプラスアルファがある印象を受けます。

 

②江戸っ子どこどこ

水曜日のカンパネラというアーティストがNHKの「にほんごであそぼ」で歌っている曲に「江戸っ子どこどこ」という曲があります。

タイトルの江戸っ子だけではなく、てやんでえ、いなせ等昔の言葉が歌詞に出てくる独特な歌です。
その中にこんな歌詞があります。

 

江戸っ子は皐月の鯉の吹流し 
粋でいなせで気風よく
気は短いが情に厚い
それが江戸っ子というものです

「いなせ」とは、あかぬけている、色気がある等の意味を持つ江戸っ子への褒め言葉です。
粋と一緒に使われますね。

 

 

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粋の本当の意味

以上の具体的な使用例から、現代で言う粋とは

「日本男児らしい格好良い振る舞い」

や、

「昔の歌舞伎役者や大和撫子を連想させるような美しい姿」

を賞賛する時に使われる言葉と考えます。

あえて日本男児らしい、と書いたのは、英国紳士の真似をしてレディーファーストをしても、それを「粋」とは言わないからです。
多分「ジェントルマンだね」と言うと思います。

また、ウエディングドレスを着ている人に「粋」とは言わないはずです。
やはり着物、浴衣、十二単なんかが対象になると思います。

日本的要素に美しさが加わったものを賞賛する=粋

 

と個人的には考えます。

 

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まとめ

粋という言葉1つには色んな解釈があります。
その解釈の数が多すぎて、もしかしたら間違って使っている人がいるかも?と思うくらいです。

 

粋とは日本的な要素に対して使われ、

さり気なく相手を気遣ったり
いつもと違う格好良さがあったり

そんな時に使われるもののようですね。

ただ多少間違って使っていたとしても、ニュアンスで言えば褒めているはずです。

言われたら気分良く受け止めてあげるのが粋ではないでしょうか。

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